夫の友人(女性)は、いつも私の仕事を心配してくれる。
絶対に外で働いた方がいい!とアドバイスをくれる。
そして、日本料理店に行くたびに「日本人スタッフは必要ないですか?」と聞いてくれているようだ。
有難い...
しかし、残念ながら中国人経営者であったり、30代くらいまでの日本人スタッフで充分だという返事ばかりで、彼女は申し訳なさそうに話す。
今は、精神的にも体力的にも働く力がないので問題ないよ!と言ってもいつも心配してくれる。
その彼女、勤務先の近くにある日本料理店がお気に入りだそうだ。
「GINGA」という名前。
彼女がいつも「ジンガ」って日本語でどういう意味?と聞くので、ジンガって何だろうと思っていた。
彼女に会った帰りにそのお店の前を通って理解できた。
「銀河」だ!
ちょっと暗い内装。
イタリア人は「ジンガ」と読むので、一体何のことだろうかと思っていた。
そして先日、彼女に「あれは、銀河って読むんだよ。ギャラクシーっていう意味」と説明した。
すると彼女は「折角、本当の名前がわかったんだけど、残念だけどもう二度と行けないわ」と言う。
何故かと聞くと...
彼女と友人、女性2人で「GINGA・銀河」に行った時のこと。
初めて掘りごたつ席に案内された。
それまではテーブル席ばかりだったらしい。
彼女達は、VIP席のようで特別感のある、珍しい掘りごたつ席にハイテンションになり、喜んで足をおろして座った。
その時は、問題なかったらしい。
そして、出る時、女友達が出られなくなった!
どうにもこうにも出られない。
「マンマミーア!マンマミーア! Oh mio dio!」
2人で大騒ぎしたらしい。
女友達は体重が90キロほどあり、身体が硬くて足が上に上がらなくなったらしい。
机は作り付けで外せない...
結局、周りのお客様全員が立ち上がり、みんな思い思いにアドバイスし、彼女は寝ころぶように体をくねくねさせ、友人が足を持ち上げたりして悪戦苦闘の上、脱出した。
相当な大騒ぎだったらしい。
私達は気の毒ながら大爆笑してしまった。
彼女もその時の状況を思い出し、大爆笑。
「どうして日本人はあんな無駄なことをするの?」
「あのスタイルはどうして日本人に人気があるの?」
「どうしてわざわざ靴を脱いで中に入るの?」
「あの空間に何かが落ちた時大変な労力を使うんじゃないの?」
「掃除が大変なだけじゃないの?」
質問は止まらない。
お座敷文化や掘り炬燵などを説明する。
彼女は、日本料理店が話題になるたびに、掘りごたつ席の悲劇を語っているそうだ。
Grazie!!! Smile!!!