ここイタリアでは私は外人、外国人、ストラニエーラ。
外国人の多いイタリアで別に「ストラニエーラ(外国人)」と言われて嫌な気持ちにはならない。
しかし、
先月は2度、スーパーで怒鳴られて、流石に外出するのが嫌になってしまった。
皆さん、コロナで疲れてイライラされているのはわかる。
仕方ない。
ただ、突然、大声で「あなた達中国人のせいで、こんなことになったんだよ」と言われると恐怖を感じる。
日本人、中国人、韓国人の区別は非常に難しい。
私もテレビのニュースを見ていて、看板がなければ、この映像は韓国?日本?とわからないから仕方ない。
夫と一緒にスーパーに行けばいいのだが、今は一家族一人しか入店できない。
夫に話すと
「僕も日本人の外国人差別に傷ついたよ。日本人はすぐに外人!外人!と言うしね」
と言ったことがきっかけに思い出した。
私達が日本に住んでいた時、酔っ払いが車道のほぼ真ん中で寝転んでいたのを助けたことがある。
私達は歩行者と自転車の事故?
と思って通り過ぎようとした。
しかし、自転車の女性が「ここはあぶないですよ。歩道に行ったほうがいいですよ」と何回も言っているので
「どうしたの?」と私が声をかけた。
若い女性が自転車で通りかかり、酔っ払い男性に危ないから歩道に上がった方がいい。
と声をかけている時に私達が通りかかったのだ。
私達は、自分達だけではどうにもできないと判断し110番に通報した。
すると、10分ほどして自転車に乗った警察官2人がやってきた。
彼らは到着後、私達を見た後、すぐに酔っ払いに大声で問いかけた。
「ずっと、ここにいたの?この人達は知り合い?何もとられてない?財布は大丈夫?」と矢継ぎ早に聞いた。
「すぐに財布確認して!できないなら、僕がポケットの財布探すよ」と言い
「お金はどのくらい入っていたか覚えてる?」と聞いている。
私と若い女性はお互い顔を見合わせた。
私「私達は彼の体や持ち物に触っていません」
警官「その外人さん、身分証明書は持ってる?」
夫はすぐに在留カードと日本の免許証を提示。
警官「あなた達はグループ?友達同士?」
若い女性「私が助けようと困っている時に、このご夫妻が通りかかってくれました。
そして、警察に通報したのです」
その後、警官は酔っ払いに
「お父さん!ご近所なの?一人で帰る?家族に電話する?
こんなところで寝ていたら、外人に財布とられるよ。そしたら、どうにもならんよ」
「最近、外人多いからね。外人にとられたら、僕らではどうにもできんのよ」
と言った。
その後、酔っ払いは「家にだけは電話しないでほしい」と言って駄々をこねていた。
警官は夫の身分証明だけを確認して「もう行っていいよ」と言ったので私達はその場を離れた。
若い女性は「本当にすみません」と夫に何度も謝る。
私達は
「あなたは助けたかっただけなんだから、何も謝ることはないですよ。
こんな時間になったのでお家まで送りますよ」と言って彼女の住むマンションの玄関まで送って行った。
その日以来、私は警察官が大嫌いになった。
非常に失礼だった。
日本人として恥ずかしかった。
もちろん、彼らが悪いのではない、しかし、あまりにも失礼だった。
私達3人共、酔っ払いが車道の真ん中で眠っているのを助けたのだ。
23時頃、早く家に帰りたいのに、彼のために時間を割いたのだ。
特に外国人の夫に対してと日本人警官の態度があまりにも失礼で申し訳なく感じた。
夫は「いつものことだよ。自転車(ママチャリ)に乗っていたら必ず職務質問されるよ。盗難自転車かどうかチェックするんだろうね」と言っていた。
そういえば、ママチャリを愛用していたイタリア語の先生も同じことを言っていた。
そして「せめて外国人と言ってくれればねぇ」と話していた。
言語を学ぶ専門家にとってひっかかって当然だと思う。
ここイタリアでは純粋なイタリア人は、本当に少数だろう。
コロナウィルスの影響がここまで大きくなければ、肩身の狭い思いをすることはないと思う。
しかし、もう仕方がない。
これからも「外人」として、この国で生きる。
ベルギー人の名探偵ポアロがイギリスで「外人」と皮肉を言われ続けたことと同じだと考えれば少し楽しめそうだ。
近所の中華マーケットで調達した食材。
私にとって、中国人は大切な仲間なのです...
外国人しかいなかった教室が懐かしいな。
今日から師走
毎日、一日があっという間に終わります
どうぞ、お身体ご自愛下さいね
皆さんにとって明日も笑顔のある日になりますように😊
Grazie!!! Smile!!