早朝、日本に住む友人からメールを受け取った。
先週、彼女が勤務する大学で入学式があり今は新入生対応で大忙しの一週間だったという内容のメールだった。
大変な受験を終えての入学式。
本人、家族は本当に嬉しいだろうなぁ。と思いながら日本のニュースを見ると東京大学入学式祝辞が掲載されていた。
抜粋部分。
平成31年度東京大学学部入学式 祝辞(東京大学ホームページ)より引用
変化と多様性に拓かれた大学
言っておきますが、東京大学は変化と多様性に拓かれた大学です。わたしのような者を採用し、この場に立たせたことがその証です。東大には、国立大学初の在日韓国人教授、姜尚中さんもいましたし、国立大学初の高卒の教授、安藤忠雄さんもいました。また盲ろうあ三重の障害者である教授、福島智さんもいらっしゃいます。
あなたたちは選抜されてここに来ました。東大生ひとりあたりにかかる国費負担は年間500万円と言われています。これから4年間すばらしい教育学習環境があなたたちを待っています。そのすばらしさは、ここで教えた経験のある私が請け合います。
あなたたちはがんばれば報われる、と思ってここまで来たはずです。ですが、冒頭で不正入試に触れたとおり、がんばってもそれが公正に報われない社会があなたたちを待っています。
そしてがんばったら報われるとあなたがたが思えることそのものが、あなたがたの努力の成果ではなく、環境のおかげだったこと忘れないようにしてください。あなたたちが今日「がんばったら報われる」と思えるのは、これまであなたたちの周囲の環境が、あなたたちを励まし、背を押し、手を持ってひきあげ、やりとげたことを評価してほめてくれたからこそです。
世の中には、がんばっても報われないひと、がんばろうにもがんばれないひと、がんばりすぎて心と体をこわしたひと...たちがいます。がんばる前から、「しょせんおまえなんか」「どうせわたしなんて」とがんばる意欲をくじかれるひとたちもいます。
あなたたちのがんばりを、どうぞ自分が勝ち抜くためだけに使わないでください。恵まれた環境と恵まれた能力とを、恵まれないひとびとを貶めるためにではなく、そういうひとびとを助けるために使ってください。そして強がらず、自分の弱さを認め、支え合って生きてください。
女性学を生んだのはフェミニズムという女性運動ですが、フェミニズムはけっして女も男のようにふるまいたいとか、弱者が強者になりたいという思想ではありません。フェミニズムは弱者が弱者のままで尊重されることを求める思想です。
全文は👇
祝辞を述べられたのは上野千鶴子氏。
私は恥ずかしながらこの方を知らない。
単純に、このようなことを入学式で述べられることに感動した。
超一流の気迫を感じた。
これを聞いた新入生はどのように思ったのだろうか。
この言葉が響くのは社会経験を積んだ後なのかもしれない。
東京大学なんて自分には無縁の世界だけど、この祝辞は心に響いた。
イタリア人はこの考えを小さい時から植え付けられ育っている気がする。
長くなりそうなので、そのことについては次のブログで...
受験の前夜は常に豚カツだったなぁ。
失敗続きの受験、何度食べたことか。
結局、惨敗。
何度も挑戦できた環境に感謝。
何度も豚カツを食べさせてもらえたことに感謝。
あぁ、食べたい...
Grazie!!! Smile!!!