ヒキコモリータの生き抜く途

(旧ブログ名 イタリアなのにひきこもり) 

夫との出会い

今日、7月20日は十数年前までは「海の日」だった。

夫と私が初めて出会った日。

海好きの私達には忘れられない日。

当時、私は離婚直後で激しく落ち込んでいて、友人が食事会を企画してくれた。

私は、イタリア人独身男性が参加するということで、イタリアに留学していたというイタリア好きの独身女性と一緒に参加して、夫は日本人の同僚数人と一緒に参加した。

イタリア話で盛り上がると思っていた夫と私の友人は全く話が合わず、離婚の苦労話で意気投合した私達がカップルになり、今に至っている。

その日まで、全くイタリアに興味がなく、もちろんイタリア語なんて全く知らない世界。

自分が外国人と付き合うことなんて思ってもみなかった。

その後、あれよあれよと年月が流れ、今に至っている。

もう10年以上前のことで、今、イタリアに住んでいるのが奇跡。

f:id:mariaitalia:20190721031914j:plain

生まれて初めて入ったイタリアの海。

夫と付き合い、初めてイタリアに来た時、到着した日に南イタリアに住んでいる独身の叔母が火傷を負って救急入院し、フィレンツェ到着後、すぐ南イタリアに向かった。

病院の面会時間が始まるまでの時間、目の前に広がる海に我慢できなくなり、スーパーで水着を買った。

バカンスに来ている優雅な人達を横目に、地元の少年たちに交じって岩場から思いっきり飛び込んだ。

その日以来、毎日、病院の面会時間以外、海に通った。

疲れないと眠れないほど重たい空気だったので、夫と二人でクタクタになるまで泳いだ。

叔母は私達がフィレンツェに帰る日の朝、昇天した。

私はあの海に通った日がなければ、夫と結婚しなかっただろう。

今の家からは故郷の光景、夫が育った環境を想像することは難しく、嫁ぐ気持ちにはなれなかったと思う。

叔母が命がけでイタリアの魅力を私に伝えてくれたと思っている。

 

20年前の自分からは想像もできなかった世界に住んでいる。

この奇跡楽しまなきゃご先祖様に失礼だな。

足りないことばかりに目を向けず、足りていることに感謝しよう。

夫やイタリア家族と過ごせる幸せ。

日本の家族と無料電話で話せる幸せ。

自分の気持ちを表現できる場があること。

そして、会ったこともない方々からの有難い導き。

数え上げればきりがない。

家に引きこもっていても、生きていける幸せ。

丁寧に時間を過ごそう。

 

ソレントの岩場から飛び込んだ時の気持ちにもどった海の日。

ブログを書くことをきっかけに数年ぶりに思い出した。

本当に有難い。

Grazie!!! Smile!!!