ヒキコモリータの生き抜く途

(旧ブログ名 イタリアなのにひきこもり) 

鯉のぼり

子供の日。

母が作ってくれた鯉のぼりの刺し子を飾った。

高齢の母、「矢車」を下書きをしているのに刺し忘れている。

母は、裁縫が大好きで、子供服は手作りしてくれていた。

でも決して子供達の希望は聞かない。

自分の作りたい物しか作らない。

そんな母に「もっと私を見て!もっと私のことを聞いて!もっとかまって!」

という気持ちを持ち続けていた。

イタリアに嫁いだ当初、送ってもらいたい物をリストアップしても、自分の送りたい物しか送ってくれない母に文句を言っていた。

「どうして私を産んだの?」と母を何度も問い詰めた。

母は「そんなこと今更言われても...ははは!」と笑い飛ばしてくれた。

母の表現しようのない明るさと豪快さが私を救ってくれていた。

なんて罰当たりなんだろう。

子供が欲しいのに、恵まれず、自分が母になれなかったことで、母に自分が思う完璧な母を投影した。

今までの母に対する自分の態度を振り返ると、自分への怒りがこみあげてくる。

 

清流だけでなく沼でも池でも生きていく生命力をもつ鯉。

鯉のようにどこにいても力強く生きていこうと思う。

母が刺し忘れた「矢車」

神様が降りてくるときの目印だそうなので、来年までに自分で仕上げよう。

Grazie!!! Smile!!!