ヒキコモリータの生き抜く途

(旧ブログ名 イタリアなのにひきこもり) 

まだまだ

日本から荷物が届いていた。

配達してもらった時、不在だったようだ。

私は首を長くして待っていたので、不在票は貼っていないか、と、外出から帰るといつも注意深く確認していた。

ある日、違う家のポストに不在票が貼って貼ってあったのは見た。

確かに見た。

そして、次に見た時には、その不在票はどこにもなかった。

「やっぱり我が家の荷物じゃなかったのかぁ」と思っていた。

しかし、9月5日、我が家のポストにその不在票が貼ってあった。

どうやら、自分達の荷物ではないとわかって、一週間後に我が家のポストに貼りなおしてたのかな?

8月29日に到着していたのに、私達が不在票を確認したのは9月5日。

「電話を下さい」と書いてある電話番号に大慌てで電話をした。

すると

「ハイハイ、あなた誰?荷物?僕、今、バカンスで海にいるから荷物のことはわからないよ」

「受け取るにはどうすればいいですか?」

「集配所に取りに行って」

「再配達はお願いできないですか?」

「バカンスから帰ってからになるから10日以上後になるね」

「他の人にはお願いできないのですか?」

「できないねぇ~待てないなら取りに行って~」

と言って電話が切られた。

私は、悲しさから怒りに変わり、叫んだ。

「イタリアなんて大っ嫌い!!!!」

夫は驚いて、「どうしてそんなに大きな声を出すの?」と言った。

私は「どうして、すぐに再配達されないの?どうして、不在票が数日間も行方不明になるの?私はずっと待っていたのに...」

夫は、私が宅配業者の方のバカンスの邪魔をしたことに対して、私に怒り、そして言った。

「あなたはまだ、日本の感覚でここにいる。ここはイタリア。いい加減にわかりなさい。荷物が届いただけでラッキーだと思えないの?不在票も誰かが持って行っていても、今日ちゃんと手に入ったでしょ?わからないんだったら、ここでの人生を諦めなさい!」

私が不満げに夫を睨むと、夫が話を続けた。

「何度も言うけど、ここは日本じゃない。あなたはまだ日本の考え方、日本のシステムをこの家に持ち込んでいる。日本人のわがままはもう沢山だ!」

思わぬことから大喧嘩になった。

昨夜、冷静に話し合って夫の本心、私の本心、これからのことを話し合った。

日本人もイタリア人も、人は皆エゴイストだと思う。

しかし、その表れ方、表現方法が違う。

夫は日本人の笑顔で「大丈夫ですよ」と言いながら、全く許していない態度に失望し、私は正直に自分達の気持ちを激しく言い合うイタリア人の姿に驚愕する。

 

体に染みついた感覚を認識した上で、イタリアの習慣を受け入れ、イタリアを意識しなければ本当の平穏はいつまでたっても得られないだろう。

「イチイチ感謝」しているつもりなのに、それはあくまでも上手く行ってる時に感謝しているだけの上っ面の感謝なんだな。

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事が起こった時に平常心、その場にあることに感謝しなくてはならないな。

まだまだ修行中。

腹に落とし込まないと夫婦の危機だ!

もう離婚はしたくない...

Grazie!!! Smile!!!