イタリアに住んでいると、ちょっとした一言で気分が良くなることがある。
今日、19.99ユーロの買い物をした。
20ユーロ紙幣を出したら、レジの方が「0.01ユーロ(1.2円ほど)のお釣りですが、小銭が足りないので、0.01ユーロ多めに払ってもらってもいいですか?もし、良ければ...」とおっしゃる。
私は「いいですよ。どうぞ」と言うと「何て親切な方なの。本当に有難うございます。もし、あなたが足りない時、遠慮なくおっしゃってね」と優しい一言が添えられた。
帰り道、トラムに乗ると先頭車両で子供達2人が運転席のすぐ後ろでガラス越しにずっと張り付いて線路を見ていた。
視線に気付いた運転手さんはすぐに声をかけて、子供達を運転席に招き入れた。
「興味があるんだったら、中に入ってくる?」
子供達は大喜びで中に入った。
彼らは運転手さんの邪魔にならないように終点まで静かに楽しんでいた。
終点で彼らが運転席から出てきた時、周りの大人達がみんな「良かったね」「今日はいい日だったね」と言いながらトラムを降りていった。
昨日、スーパーに行って特価の生ハムを買おうかどうしようか迷っていると、後ろから「そのハム、味がないわよ」と教えてくれる女性の声。
夫が「ありがとう~」と言うと「スーパーの人には内緒よ~」と笑っていた。
私達の主治医がいる地域の暴飲の待合室には、受付の人も、番号札もない。
病院に入ると「最後に待っている方はどなた?」と言って、その人の後に先生の診察室に入る。
何人待っているのかを聞くと、みんな口々に次は私、その次は私、今、タバコ吸いに行っている人がいてその次が私。というように教えてくれる。
本当にちょっとした一言で、気持ちがスッとしたり、心が温かくなる。
私が小さかった頃には、日本にもこんなのほほんとした光景が繰り広げられていたような気がする。
イタリアで暮らしていると、時々、何とも懐かしい気持ちになる。
今日は母の母、祖母の102歳の誕生日。
おばあちゃんに会いたいなぁ~。
Grazie!!! Smile!!!