ヒキコモリータの生き抜く途

(旧ブログ名 イタリアなのにひきこもり) 

自己満足

昨日、このアパートの清掃業者もバカンスの為、ピンチヒッターの業者が入った。

私が外出から帰ってくると、アパートの玄関でピンチヒッターの方々が困っていた。

「清掃業者の者ですが、お水を汲む場所の鍵を本来の業者から預かっていません。住人の方から借りるように言われたのですが、玄関オートロックは解除してくれたのですが、その後、誰もインターフォンに出てくれません。あなたは洗い場の鍵をお持ちですか?」

「私は持っていないけど、誰かに聞いてみましょう」と言うと「誰もいらっしゃらないようなのです」と言う。

「でも、オートロックは開けたんだから、誰かいるでしょう。誰も出なければ、電話をしてきいてみますね。それでも鍵が見つからなかったら、我が家の水道を使って下さいね。」と言い、誰も応答しなかったので、このマンションの管理責任者であるマリーナ叔母さんの家に電話した。

「叔母さん、アパートの清掃用水道の扉の鍵を持ってる?私は持っていないから、叔母さんとこにないのなら、我が家の水道を使ってもらおうと思うんだけど」と話を続けていたら、叔母さんは無言で電話を切り、怒り狂いながらアパートの部屋から玄関まで降りてきた。

「何で私が、鍵のために1Fまで降りて来なくちゃいけないのよ。清掃業者なら鍵を借りてきなさいよ。本当に面倒ね」

私「私達のアパートを掃除してくれるんだから...」

叔母さん「何を言ってるのアモーレ(私のこと)、そんなこと言ってるから心が弱くなるのよ。鍵を忘れたのは業者の責任。せっかくテレビ見てたのに、本当に迷惑だわ。汗が出たじゃないの」

私「・・・」

叔母さん「鍵を忘れたのは彼らなのに、どうして私が汗をかかなきゃいけないの」

私「でも、鍵がなかったら一週間掃除してもらえないのよ」

叔母さん「私は明日からバカンスだから関係ないわ。そうそう、来週の火曜日は私達いないから、掃除の後、玄関マットを直しておいてくれる?上にあげたままだと留守だとわかって不用心だから、それから盆栽をあずかってね。あとで持っていくから」

私「・・・」

叔母さん「もう~っほんとにいい加減にしてよ~ヒキコモリータちゃんのお人よしには付き合ってられないわ」と、大声で叫んで家に入っていった。

 

私が部屋に入ろうとすると、上から次々人が降りてきた。

みんな、鍵を渡すと掃除が終了し、鍵を返してもらうまで外出できないために息を潜めていた様子。

私を見て、「Ciao!!! ありがとう!」と言いながら出ていく。

 

掃除の人が困っている→可能であれば助ける→掃除が滞りなく行われる→綺麗になる→気持ちよく住める、過ごせる→笑顔。という構図にはならないのだろうか。

 

叔母さんには気の毒だったけど、お掃除の方からはとても感謝してもらえた。

そして、アパートの階段もピカピカになりいい匂いがした。

暑い中、掃除をしてもらえたのは有難いし、笑顔になった。

日本人独特の自己満足かもしれないな。

 

Grazie!!! Smile!!!